金属ウイルス

故赤瀬川原平さんは、中古カメラにとりつかれることを、金属ウイルスに感染したと書かれていました　記憶より。確かにカメラは銀色の金属に黒色の貼革にガラスのレンズでできています。その後、天体望遠鏡に関心をもったり　高橋というメーカーを訪ねたのだったか。また別の保菌者　だからウイルスではないか　からの働きで万年筆をまた使うようになったり。この人はライカ菌も持ってきたらしいが、その後仲たがいされたのだったか。

話は万年筆も金属ウイルスによるかと。赤瀬川さんは、万年筆をカメラにたとえて、インクはフィルム、ペン先が金属だからウイルスだ。「中古カメラの愉しみ　金属人類学入門」、知恵の森文庫　より。ちょっと無理があります。万年筆の軸はプラスチックが多い。で、家にある万年筆をならべてみました。

左の二つは家人のものだった。パイロットのプチ１は今でもインクカートリッジを売っていて、私も使いました。なかなかいい書き味です。残りは海外ブランド、ペリカンにパーカーが二本とMONTBLANC。ペン先の形も色もいろいろで、多少は金属ウイルスか。パーカーは二本とも軸の外装は金属、これはヘアライン仕上げでいい感じです。