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ヴェリーサ日乗

覆面座談会 日本のSF '68 ~ 69

50年以上前の事件 ? になった座談会のことを載せてもと思いますが、星新一さんつながりで。この座談会が掲載されたのはSFマガジンの昭和44年2月号。当時も家でSFマガジンをとっていた 近所の本屋さんが発行されると家に届けてくれる、料金もとらない昭和の慣習 のですぐ読んだと思います。時期的には高校受験のすぐ前か。前々月の末に発行されていたから年末? 話がそれたが、自分用の覚えなので。

この座談会については、「星新一」最相葉月 や「戦後翻訳風雲録」宮田昇 に詳しく書かれています。出席者五人も誰か明らかになっています。ただ発言者 A,B,C,D,E のどれが誰だかは知られているのか? 宮田さんの本の福島正実さんの章に、当日たまたま早川書房に仕事で行って、階段で座談会を終えて降りてくる三人に会ったことが書いてあります。それで、後にSFマガジンに小松左京さんの書いた抗議文で、一番腹に据えかねた発言をしているとされたB氏が誰かわかった由。「風雲録」にあるように戦後しばらくしてから出版された海外ミステリーの翻訳者は曲者ぞろいだった。名翻訳家必ずしもうまい批評は出せなかった。「時の門」を訳されています。

話をもどして、座談会でB氏他に酷評された小松、筒井、平井和正、豊田有恒の四人が対抗しようと話し合っていたところに来た星新一さんの言葉。「飼い犬に手をかまれるっての聞くけど、飼い主に尻をかまれた犬っていうのは初めてきいたなあ」、星さんはこえている、SFマガジンは19号からの一そろい実家にありましたが、20年以前に売ってしまったのでこの座談会を読み返せませんが、「メガロポリスの虎」平井和正、JA文庫版のあとがきに、この自作についての部分が引用されていました。B氏の発言はありません、ミステリー畑の人だからSFの新人の書下ろし初長編は読んでいなかったか。発言内容からA氏は5回改稿させた福島さんのように思います。C氏はおとなし目の発言だから石川喬司さんのような。発言の短いD氏は森優さんか。バッサリ切っているE氏は伊藤典夫さんか。昔「美しい星」三島由紀夫も宇宙塵で切った人でした。以上個人的推測です。

これだけが原因ではないらしいですが、福島さんは編集長を退任し(同年8月、後任は森さん)、やがて早川書房もやめます。その退任の弁の文章もすごいが、星さんの面白発言とは違うので略。以下「メガロポリスの虎」平井和正 の書影。昭和48年7月15日発行だから、4年後まであと引いたということでした。

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by ranastacia | 2023-10-26 16:14 | 蔵書
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2022年11月にプロフィール後段を閉じて、忘備ともろもろの独り言に。

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