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ヴェリーサ日乗

SF作家がしゃべりまくる

「発作的座談会」を読み返していて、そういえば五十年前にもこういう座談会をまとめた本を読んだことを思い出しました。この年になると懐かしいことがよみがえるばかり。それはSF作家の座談会、ですがSFについて話すわけではない。そうとうハチャメチャでした。その元は、古い話ですが、SF作家クラブができて小松左京さんや筒井康隆さんがその会合のため上京して、会の終わった後定宿か雀荘でSF作家たちがバカ話をして、それが面白かった。といろいろな人が書かれていました。小松さんはそれが楽しみで会に出ていたとも。それに近いことを座談会形式でやって、それをを集めた単行本。売ってしまったらしくありません、書名も思い出せません。SFマガジンインデックスを見てもそういう記事はないので、別の媒体に載ったものか。

で、その中の発言で面白さ抜群なのが星新一さんでした。本がないのが残念。小松左京さんの自伝「SF魂」にその一端が載っていました。小松さんの小説が初めて小説新潮に掲載されたときの「おっ やっと初潮がきたな」。SF作家クラブの面々が東海村の日本原子力研究所を訪ねた時、「何からお見せしましょうか」ときかれて「まず原子というものを見せてください」と。猿からホモサピエンスへの進化の要因と言われる立つということについて、いつ立ったのかに「朝立った」、じゃあ女はどうなるんだ。

と、昔の資料 SF関係のもの、同人誌宇宙塵の広瀬正さん追悼号があったところ に、前記SF作家の座談会の初出の切り抜きがはさまっていた。全く覚えていない。SF作家が語る1970年 小松左京、星新一、筒井康隆、司会 大伴昌司の四名。東大の入試がなくなった1969年の掲載のようです。五十年以上前だった。掲載誌は「ポケット・パンチOh!」だったようです。新書サイズの平凡パンチの月刊版でしたかね。似たものに「F6セブン」がありました、こちらも買った覚えあり。この誌名の由来も知る人は少ないでしょう。ファイブ シックス セブンでした、確か。当時中三の私でも買える雑誌でした。

発作的座談会になぞらえると、星新一さんは沢野ひとし 発言の発想の超えているところが、小松左京さんは木村晋介 知識が半端ない、筒井康隆さんは椎名誠のような武闘家でないからあてはまらず。大伴さんは早世されましたが、発言は真面目なので目黒考二。長くなって星さんの名言を抜き書きするのが面倒になってきた、一つだけ、話のつながりに関係なく「太平洋を水上スキーで横断するってのはどうだ。まだだれもやらねえぞ。に小松「あたりまえだよ、ばかばかしい。」ここから、それまでと全く関係のない話題になっていく。SFマガジンに掲載された「匿名座談会」で酷評されて激高しているSF作家たちのところに来ていった言葉もふるっていましたが、これは蔵書日記の「星新一」最相葉月 に書いたような。なお、座談会のイラストは真鍋博さん。

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by ranastacia | 2023-10-25 16:47 | 蔵書
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2022年11月にプロフィール後段を閉じて、忘備ともろもろの独り言に。

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