ダンテ 神曲

これは海外文学好きというより古典好き。地獄篇、煉獄篇、天国篇とあり、天国篇まて読み通した人は、正直なところ、いないのでなかろうか。私は煉獄篇の途中まで。詩ですから、サウンドブックで聞く方がいいかも。ただし、以下のフレーズは目にしたことがあります。せっかくなので三種類の訳にて。

神曲天国篇第十七歌五十八-六十行

山川丙三郎

他人 ことびと のパンは味わいにがく

他人の楷 はし は踰 こ ゆるにかたし

寿岳文章

他人 ひと のパンの味のいかにえがらいか

他人の家の梯子を登り降りする日常の、いかにつらいか

平川祐弘

他人のパンがいかに辛く

他人の家の階段の上り下り のぼりおり がいかに辛い道であるかを

絵がないとさみしいので、ボッティチェリによる挿絵。上下はこれで合っています、地獄の階層を描いています。